昨今の新型ウイルスの影響により、オフィスでの働き方が変わり、在宅での勤務が突如余儀なくされたと思います。
そんな中、私が働いていて最初にお問い合わせが多かったのが、「電話の転送」についてでした。
そんな「電話の転送」について、皆様もお調べしてご存じであることが多いかと思いますが、改めて「電話を転送する」ことについて簡単にご説明しようかと思います。
回線事業者のサービスを利用した転送方法
オフィスで利用する電話回線事業者でいうと「NTT」「SoftBank」「KDDI」とあると思います。それぞれのキャリアではオプションサービスに下記のように電話転送サービスがございます。
各社名称と月額費用について ※いずれも工事費は無料
月額費用: アナログ/ISDN回線 800円(税抜)/月
ひかり電話 500円(税抜)/月
月額費用: おとくライン 800円(税抜)/月
月額費用: auひかり500円(税抜)/月
※発信者から転送元までの通話/通信料金は、発信者のご負担となります。
※転送元から転送先までの通話/通信料金は、ご契約者のご負担となります。
上記のオプションサービスを利用した転送は、
「登録した1つの番号を設定した1つの番号へ転送する」サービスになります。
この時、設定する内容として一般的に2種類あり「無条件転送」と「無応答転送」
があります。
また、各社他の転送サービスや、転送の開始/解除を外出先のスマートフォンや携帯電話
からリモートで設定する機能もございますので、ご利用に合わせてご確認ください。
機械(主装置)を利用した転送方法
ビジネスフォンの利用が条件となりますが、ビジネスフォンの主装置へ設定を行うと、転送の開始/解除の構築が可能な、一般的に「機械転送」と呼ばれる方法がございます。
※家電量販店に販売しているような家庭用の電話機では設定ができませんので、前項で記載したボイスワープのご利用になります。
機械転送の仕組みとは、主装置に「着信した際に1ch(チャンネル)使用し、転送発信で1ch(チャンネル)を使用」する仕組みとなります。従って合計2ch(チャンネル)必要となりますので、最低でも2ch以上の契約がある場合に有効となりますので注意が必要です。
また仕組みとして、着信した番号を転送するのではなく、着信した電話番号で発信する仕組みのため、転送先では転送元番号(例えば会社の電話番号)の表示になります。
ご利用しているメーカーや機種にもよりますが、前項のボイスワープ等と違い、1つの着信を2つの転送先へ転送することも可能な場合がございます。しかしこの時、上記のようにch数に注意が必要である。また、ボイスワープのようにお客様で簡単に導入の設定はできず、電話工事技術者の作業が必要なります。
まとめ
◇キャリアの転送サービスを利用した転送の場合のメリット/デメリット
・発信者の電話番号が転送先で確認できる。
【デメリット】
・1つの電話番号に対して1つの転送先の設定しかできない。
・複数の番号を転送したい場合、それぞれにサービスの申し込みが必要になり
ランニングコストがかかる。
◇機械転送を利用した転送の場合のメリット/デメリット
【メリット】
・ビジネスフォンを利用していれば、ランニングコストがかからず転送設定が可能。
【デメリット】
・発信元の電話番号ではなく、転送元の電話番号の表示のため、発信者が番号表示でわからない。
・電話工事業者による主装置へのシステムデータ設定作業が必要になる。
最後に
昨今では転送という概念より、スマホを内線化する仕組みが主流となってきており、特に機械転送の需要は低くなっている。クラウドBPXやSIPフォンなどの進化に伴い、それらの導入が今後のオフィスの電話の形になると思います。この項についてはまた別の機会にご説明できればと思います。