コロナがもたらしたオフィス環境の変化のひとつとして、挙げられるのがワークブースの設置です。呼び方は「Web会議ブース」「集中ブース」「個人ブース」「パーソナルブース」「個室」とメーカーや使用用途によってもさまざま。会議室のように広さがあるものではなく、1~2人が入れる空間のことを指します。
ブースの導入の目的は、集中できる場所があることで個人の生産性を高めることや、防音機能で周りの音をシャットアウトした状態で業務を進めることです。小さなスペースなので、レイアウトや組立ても大がかりな工事がなく簡単に設置できることも魅力の1つです。
ケース別ワークブース導入事例
では、どんな場合にこのワークブースが必要になるのでしょうか。3つの導入ケースで見ていきます。
【Case1】ワークスペースに集中できる場所を
「静かな場所で仕事に集中したい・・・」「社員に集中環境を提供して生産性を上げたい・・・」
オフィスで仕事をするワーカーなら、誰しもそう感じたことがあるのではないでしょうか。フリーアドレス導入で、気さくなコミュニケーションが取れるのが良いところである反面、雑談などが気になってしまうことも。また、社内の会話だけでなく、電話の音や声に敏感なワーカーもいます。
吸音機能がついていて、適度な個室感があり、こもりたい時に最適。パネルは席の前方や後方、またほぼ全方位囲まれているタイプがあり目的やレイアウトに合わせて選べます。価格は有名オフィス家具メーカーの中古で10万円以下とお手頃なものも。移動も可能で、パネルが後方にあるタイプは窓向きにレイアウトすると落ち着きやリラックスにもなるブースです。
【Case2】オンライン会議・オンライン面談対策に
オンライン会議はインターネット環境や会議ツール整備されていることが基本ですが、実際のオンライン会議をやってみると気になるのが、周囲の音が相手に漏れてしまうことや、自分の周りにいる人に会議内容が聞こえてしまうなど、会議の進行を妨げる要因がオフィスには存在します。とは言え、会議室は使用中で、意外と場所が見つからないなんてことも。
完全クローズタイプもしくはセミクローズの防音・吸音タイプのものが役立ちます。完全クローズタイプはライトで明るさをアップ、高い遮音性で会議に集中できます。また、通常ブース内にはコンセントもついているので、パソコンとともにオンライン会議に臨んでも安心です。
【Case3】個人面談や1on1ミーティングに
上司と部下が対面でコミュニケーションを図る面談や、日本ではヤフーが取り入れ話題になった1on1ミーティング、その他プロジェクトの進行で必要な個人同士の話し合いなど、プライバシーや機密上、配慮が必要なこともワークスペースでは起こります。
オフィス事例 株式会社iCARE様(東京都渋谷区)
別名、フォーンブースとも呼ばれる電話ボックスのようなものがこちらのワークブースです。防音機能もさることながら、換気機能も完備しているので衛生面も安心。シンプルなものだと1名タイプのスタンディング作業のみのもの、1~2名タイプのものでソファーに座りつつ対面での会話も。ブースの使用目的で、広さが選べます。
【番外編】 自宅で集中したいときにも
オフィスだけでなく、自宅にも集中環境が必要なときがあります。在宅勤務なのに自分専用の部屋がない、パートナーも在宅勤務をしている、お子さんやペットが自宅にいるなど、理由はさまざま。誰かと一緒に住んでいれば、在宅勤務以外にもプライベートな時間、読書や趣味に没頭したいなど1人の時間が必要なこともあります。
これまでに紹介したワークブースも自宅で使用できるものもあり、特にセミクローズタイプのものはインテリアとしての機能もあり、設置や移動も簡単で、お手軽に取り入れられます。
まとめ
各オフィス家具メーカーから発売され、デザインや種類が多く迷いがちなワークブース。値段もさまざまですが、機能もそれぞれ違いますので、導入の目的を一番に考え、購入することをお忘れなく!