オフィスづくりにおいてゾーニングとは “空間をどのように区画するか” ということを指します。必要な機能スペースを平面図上に位置取りをし、設計図としてレイアウトの基盤を作ります。
ゾーニング計画をする時に、大切な資産であるオフィスを守るためセキュリティについても考慮することがベターと言えます。オフィスでは、金品のみならず顧客情報やデータサーバー、そしてスタッフが守るべき資産となります。外部から社内へ、そして情報などの資産へ近づきにくい動線となるよう工夫、そして対策をすることが大切です。
今回はオフィスをゾーニングし、そのセキュリティレベルに合わせたセキュリティ設備をご紹介します。
エントランスゾーン・・・セキュリティレベル0(なし)
オフィス事例:データセクション株式会社様(東京都品川区)
受付エントランスは会社の入口ですので受付電話機やインターホンを設置し、基本的に誰でも入れるようにしておきます。
場合によってはカメラなどを設置し、内側から誰が来社したのかわかるようにしておく方法もあります。
但し、オフィスビルによってはビルの入口に、このエントランスゾーンに代わる受付のインターホン等がある場合もありますので、入居ビルの設備を確認する必要があります。
来訪者ゾーン・・・セキュリティレベル1
応接室やミーティングルームのあるエリアです。
セキュリティ錠はカードやテンキー、指紋認証などで入退室できるものが人気です。
またエントランスの受付から、応接室や会議室の予約、入退室管理まで一括して管理可能なICTツールもあります。
業務ゾーン・・・セキュリティレベル2
業務を行う執務室もしくはワークスペースのエリアには来訪者ゾーン同様にセキュリティ錠を設置します。認証タイプとしてはテンキー、カードをはじめ指紋や顔認証など使い勝手に合わせて導入できます。
最近ではスマートフォンや交通系ICカードで認証できる機器も、社員にとっては利便性があり好評です。入退室管理はログをとることもできますので、勤怠管理、労務管理の効率化をはかることもできます。
機密ゾーン・・・セキュリティレベル3
社内にサーバールームの設置が必要な場合、厳重にセキュリティを施す必要があります。セキュリティ錠は入退管理システムで、いつ誰が入退室したかログが取れるもの、かつ指紋や顔などの生体認証であると安心です。
さらに監視カメラを設置するケースもあります。金品や貴重品を保管する金庫、契約書や個人情報などの機密情報を保管する書庫やキャビネットも同じく、機密ゾーンと考え、可能な限り外部から遠ざけてゾーニング、レイアウトをします。
おわりに
オフィスのゾーニング計画とセキュリティについてご説明しました。ゾーニング、動線計画とともに部屋の用途に適したセキュリティについても考えておきましょう。