機能的で使いやすいオフィスレイアウトに欠かせないゾーニングとは?

2024.08.08
機能的で使いやすいオフィスレイアウトに欠かせないゾーニングとは?

ゾーニング(Zoning)はオフィス内の様々な空間機能を有効に発揮させるための最適な空間配置計画のことを指します。
オフィスレイアウト設計の手順に欠かせないプロセスです。

オフィスレイアウトは、ただ家具を並べるという単純なものではなく、働く人の効率性、コミュニケーション、モチベーション、さらには企業イメージにも影響を与えます。オフィス移転やリニューアルをきっかけに見直す、オフィスレイアウトの基本であるゾーニングについて解説します。

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オフィスレイアウト設計のプロセス

①コンセプト設計

コンセプトは概念という意味です。オフィスレイアウト設計においては、なぜオフィスをつくるのか、この答えがコンセプトになります。どのようなオフィスで、どのように働きたいか、どのようなことを実現したいかをイメージすることでコンセプトが明確になります。

具体的には企業文化や風土、大切にしていることや、社員や来訪する人に伝えたいことが挙げられます。または今のオフィスの問題点をどうすれば解決できるか、新しい働き方へチャレンジしたい、企業の成長や変化を見込んでオフィス計画に織り込むなど、現状と将来を見据えてコンセプトを練りましょう。

②ゾーニング設計

コンセプトが決定したら、次はそれを軸にオフィスにどのような部屋やスペースが必要か、いくつ必要なのか具体化していきます。

社員の満足度や生産性を上げるためにコミュニケーションのスペースやリフレッシュスペースに面積を割いたり、個人が集中できる部屋やブースを多めに設置したりするなど、優先度が高い部屋やスペースを挙げていきます。

会議室や執務室などは、使うデスクのサイズや必要な席数、設置する機器の数量、今後の増員や部署の増設、現オフィスでの運用率をみながら、数や広さを決定してくのも効果的です。このゾーニングについて後ほど詳しく解説します。

③家具計画や動線計画

コンセプトやゾーニングの方向性が決まったら、それらを形にするためレイアウト図面を作成していきます。

レイアウト図面を作成する際には家具の配置計画や動線計画が大切になります。動線とは部屋の中を人が自然に動く時に通る経路のことを指します。デスク配置や通路の幅を使いやすい寸法で計画していく必要があります。

ゾーニング設計のポイント

必要なスペースの洗い出し

まずは部屋名として必要になるスペースを全て挙げてみます。例えばエントランス、会議室、執務室、役員室、更衣室、リフレッシュスペースなどです。現状のオフィスをみて足りないスペースや必要な部屋、もしくは不要なスペースを洗い出すこともあります。

5つのゾーンに区別する

前項目で挙げた必要なスペース(部屋名)を5つのゾーンに区別します。 

●受付ゾーン…エントランス、待合スペースなど外部来訪者の出入りが可能なゾーン

●接客ゾーン…会議室、応接室など外部来訪者の出入りが可能なゾーン

●執務ゾーン…社員のデスク、キャビネットなど 

●業務支援ゾーン…コピーコーナー、更衣室、倉庫、リフレッシュスペースなど

●通路…メイン動線

スペーシングする

それぞれのスペースに必要な席数、収納量を考慮し、大まかな広さを算出します。一般的に、執務スペースはオフィス面積全体の50~55%を占めると言われています。

特に人員の増減や組織の変化など、将来の変化に柔軟に対応できる計画を立てることが重要です。増員をする予定であれば、執務スペースを広めにとっておく、可変可能なスペース、例えば打合せスペースを執務スペースに隣接してレイアウトしておくなど対策をしておくとレイアウト変更が低コストで実施できます。

近接関連を考慮する

チームワークにおいてコミュニケーションの円滑化は生産性向上に重要な影響を与えます。逆に、近接を避けるなど業務特性上の事情に配慮しゾーニング計画をします。

近接関連の例

・接客ゾーン近くに総務部門を置き、来客業務の効率化を図る

・業務上関連が強い部署同士を隣接させる

・メイン動線沿いに利用者が多いスペースのゾーニング(コピーコーナー等)を行う

・外部来訪者出入り可のスペースから視認できる場所にサーバールームや金庫を置かない

メイン動線を計画する

相互にスムーズな移動が可能、且つ非常時には安全に避難できるメイン動線が必要です。
わかりやすく言えばなるべく短く直線的なメイン動線の両側にそれぞれのゾーンが必ず面していることがポイントになります。それにより、スムーズな移動による業務効率向上と、安全安心なオフィス計画が可能になります。

オフィスリニューアルにおけるゾーニング例

ゾーニング計画のポイントをおさえてレイアウトしたオフィスが、どんな課題を解決し、効率的になるのかご紹介します。レイアウト図の色分けは機能的なゾーニングによるもので、緑が執務ゾーン、オレンジが収納となっています。

[BEFORE] 現状のオフィスレイアウト

計画性がなく、オフィス家具やOA機器がレイアウトされています。このオフィスの最大の問題は計画的なスペース活用ができていないことです。


オフィスの抱える課題

・明確な接客スペースがない

・執務スペースを横断する効率の悪い収納庫

・ふぞろいなデスク配置

・休憩スペースがない

[PLAN] ゾーニング計画

ここで下記の図のとおり、ゾーニング計画を立てました。使いやすいオフィスにするにあたり、各部門と各機能スペースを関連性の強さや、必要面積などを考慮して配置します。

[AFTER] リニューアル改善された新しいオフィス

新しいオフィスのレイアウトです。抱えていた課題が解決され、機能的で変化に対応しやすいオフィスになりました。

まとめ

ゾーニングは機能的なオフィスづくりに欠かせないプロセスです。

理想とする働き方やオフィスの実現をしたい場合には、設計のプロがレイアウト作成をお手伝いするオフィスバスターズへぜひご相談ください。

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