ペーパーレス化が進んでいる昨今ですが、まだまだ書庫の需要は大きく、ほとんどのオフィスにあるはずです。保管義務が生じており、捨てられない書類もオフィスにはあります。書庫は数あるオフィス什器の中でもトップクラスに重くなっていくのが自然の摂理。
スタッフと什器を地震から守るためにはどうすれば?
さて、われらが地震大国日本。
オフィスでも地震への備えが深刻な問題です。
特にオフィスでは自宅よりも長い時間を過ごすこともあるので、地震に遭遇するリスクもオフィスにいるときのほうが高まります。
大地震が発生したとき、重量数十キロにも及ぶ書庫が倒れてきてはひとたまりもありません。自分よりも大きく、重いものが倒れてきますので、命にかかわります。
そこで重要となってくるのが耐震補強です。
具体的には、書庫と壁とを金具で連結することで、書庫の倒壊を防ぎます。オフィス内の書庫は大抵が壁際に並べられるもの。その壁と連結することで地震の時も安全に対応することができます。
また、耐震補強は壁と連結するだけではありません。
隣り合った書庫どうしを連結、いわば家具連結させ、「1つの書庫」にします。
書庫の自重が増えることで、安定感も増し、倒壊の可能性を下げることができます。
耐震補強でヒヤリ・ハット対策をしよう
耐震補強により、
・ヒヤリ・ハット対策で安全性向上
・隙間がなくなり利便性向上
と、大きく2つのメリットが得られます。
書庫には多様な種類があり、扉の開け方や、上下書庫セットの設置方法などもさまざまです。中でもメジャーなのは下段がラテラル(手前に引き出すタイプ)、上段が両開きの書庫セットです。
書庫に収納するときは安全上の理由から下段に重いもの、上段に軽いものを入れて使います。その法則にしたがい、下のラテラル部分に書類を入れて、上の両開き部分にそのほかの軽いものを入れます。
オフィスにありがちな使用法ですが、これは書庫と壁の耐震補強をしていないと危険なんです。
下段の重い書類を取り出そうとして引出しをあけると、書庫の重心が手前にずれます。上段には軽いものしか入っていないので、書庫全体が手前に傾くことがあります。最悪の場合、そのまま倒れてしまうかもしれません。 連結していれば、壁際の席でも書庫倒壊の可能性に怯えることなく、快適に過ごせるようになります。
また、書庫どうしを連結しないと、使っているうちにどうしても隙間が開いてきてしまいます。ほこりなどの汚れがたまったり、大事な書類を隙間に落として取れなくなってしまう可能性も。連結によって掃除の手間も減るかもしれませんね。
おわりに
書庫の耐震補強、家具連結の措置は見えないところでも必ず役に立っています。安全性、利便性向上のためにもぜひ一度見直してみてはいかがでしょうか。