内装工事のLGS(エルジーエス)とは何のこと?

2020.12.25
/ 2022.09.16 update
内装工事のLGS(エルジーエス)とは何のこと?

オフィス移転などの打ち合わせで
「ここの壁はLGS(エルジーエス)で作りましょうか。」
と言われたことはありませんか。この時、ほとんどの方が「LGSって何だろう?」という疑問を持たれたのではないかと思います。そこで、ここではLGSについて説明いたします。

LGSとは?

LGSとは軽量鉄骨といわれる内装工事で使われる下地材で、L:ライト G:ゲージ S:スタッド」の略です。主に壁や天井によく使われます。厚さ1.6ミリ~4.0ミリ程度の軽量形鋼でできており、溝形・山形・Z形などの形状の鉄骨を組み合わせて使用します。
LGS

下図のように様々なパーツを組み合わせて施工します。
LGS組合せ

LGSを使用した施工事例

LGSは下地材なので、実物を見ることも、壁が仕上がる過程を目にすることもほとんどないと思います。そこで、実際の写真を使ってLGS壁ができるまでを紹介いたします。

骨組み
下地貼付

左の写真の少し光っている骨組みがLGSで作られた壁下地です。
これに、右の写真のようにプラスターボードを取付け、クロス張りや塗装仕上げをするための下地とします。

完成

最後にクロスを張り、仕上げた写真がこちらです。このようにLGS壁はクロス張りや塗装などの仕上げをすると、元からある躯体壁(くたいかべ:建物の構造に必要な壁)と同様に初めからある壁のように見えるのが特徴です。

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LGSのメリット・デメリット

では、LGS壁にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

・重量が軽く、搬入が容易
・素材として安定性が高い(反り・曲がり・割れなどが発生しにくい)
・木材より施工性が良く工期が短い
・壁内に電気配線や設備配管を通しやすい
・パーテションと比較すると耐震性や防音性に優れている
・幅広いデザインを表現可能

建材として使用されることの多い、木材と比較した場合、重量が軽いので搬入が容易です。しかも、形状の決まったスタッドとランナーを組み合わせるシンプルなシステムなので施工しやすく、工期も短くすることができます。しかも、天然素材の木材では反りや曲がり、湿気の変動による割れが発生することがありますが、LGSは鉄骨でできているので、素材として安定しています。
壁としてパーテションと比較すると、鉄骨を通して壁をつくるので、堅牢性・耐震性・防音性に優れています。さらに、クロスやタイル、塗装など使うことのできる仕上げ材のバリエーションが豊富なので、表現できるデザインの幅が広くなります。エントランスのようにデザインにこだわりたい場所におすすめです。

デメリット

・部分的に削りにくく、現場で細かい調整がしにくい
・溶接を使うので現場での火気管理が必要
・凹凸がある下地では、施工精度が下がる
・パーテションと比較すると価格が高い

メリットが多いLGSですが、鉄でできているからこそのデメリットもあります。木材であれば薄い材料を重ねたり、部分的に削るなど、現場で微調整をすることが容易ですが、LGSは施工現場での細かい調整は困難です。また、溶接を使うので、火災に注意する必要があります。さらに、正確な形状のコンクリート下地とは相性は良いですが、古い木造などのように下地に凹凸がある場合、施工精度が下がってしまいます。
間仕切りとして使用する場合、パーテーションと比較すると割高です。

まとめ

オフィス内装の素材には様々なものがあります。その一つ一つに長所・短所があり、最適な使用用途があります。オフィスバスターズデザインでは、豊富な知識でお客様のご希望をかなえる最適な提案をいたします。

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