オフィスの内装工事費用は、一般的な相場価格が坪単価10万円~30万円と言われています。しかし、すべてのオフィスがこの金額に当てはまるわけではありません。
内装工事の見積りは専門的で細かい項目が多く、相見積もりをとる場合は各業者への見積り依頼や比較に時間がかかります。本記事では、オフィス内装工事の費用相場や見積り内容、費用を抑えるためのポイントを詳しく解説します。
限られた時間と予算を最大限に活かし、理想のオフィス環境を実現するためにぜひ参考にしてください。

オフィス内装工事の坪単価相場
一般的な相場価格が坪単価10万円~30万円のオフィス内装工事ですが、オフィスバスターズデザインの手掛ける平均坪単価は10~15万円前後です。
内装と費用を紹介している「料金プラン」ページに掲載している坪単価11万円のスタンダードプランが最も多くのお客様に選ばれています。
ただし、坪単価はオフィス規模や希望条件により大きく差が出ます。内装工事の目的を見失わず、予算とのバランスを取っていくことが重要です。
オフィス内装工事の費用に差が出る3つの理由
前述の通り、オフィス内装工事の平均坪単価は10~15万円前後ですが、実際には5万円の場合もあれば25万円になる場合もあります。この費用の差はなぜ生じるのでしょうか?
① 仕上がりイメージの差
ブランディングや採用強化のために、『デザインにこだわった見栄えのいい』エントランスと休憩スペースを作りたい場合と、ほとんど来客が無いため、『最低限の内装でいい』場合では、かかる費用が大きく異なります。
パーテーションを立てるだけではなくデザイン性を高めるために、床材を変え、高級壁紙を貼り、照明を追加すれば、費用はおのずと上がります。
② 内装材のグレード差
内装の材料の違いによるグレード差も費用に大きく影響します。
例えば壁を立てるためのパーテーションの費用比較です。
–スチール製パーテーション:防音性に優れ頑丈だが高価
–アルミ製パーテーション:スチール製より安価だが機能性も低下
–ガラス製パーテーション:意匠性が高いがスチール製よりコストが上昇
詳しくはこちらのコラムで解説しています。
③ ビル仕様の差
オフィスが入っているビル自体の仕様でも費用に差が生まれます。
–スケルトン状態の場合:床・壁・天井材が一般的なオフィス仕様の仕上がりではなく、躯体がむき出しの状態のため、通常のオフィス仕様にするための追加費用が発生します。照明や空調、トイレ設備も整っていない場合、それらの設備工事を含めると、標準的な坪単価を大幅に超える可能性があります。
–居抜きオフィスの場合:前テナントが退去時に原状回復工事をせず、内装などをそのまま残して退去する場合は、ある程度の内装が仕上がっている状態での入居となるため、標準的な坪単価よりも費用を抑えられる可能性があります。
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このように仕上がりイメージ・内装グレード・ビル仕様により費用に差が出てしまうことをあらかじめ想定をしておきましょう。
オフィス内装工事の見積り項目一覧
内装工事の見積り明細には、さまざまな項目が記載されています。業者の見積り比較のため、主な工事項目について詳しく説明します。
主な工事項目としては以下の4つです。
- 壁(間仕切)工事
- 会議室などの個室を作るために壁や間仕切りをたてる工事です。
使用する材質により、パーテーションやLGS・ボード工事と表記される場合があります。 - 床工事
- 床材(タイルカーペットなど)の仕様変更を行う工事です。
内装仕上げ工事と表記される場合もあります。 - 天井工事
- 天井材の仕様変更を行う工事です。
床工事と同様に、内装仕上げ工事と表記される場合があります。。 - 造作工事
- 希望するオフィス家具がメーカー商品等で見つからず、オーダーメイドで製作する場合の工事です。特殊なサイズや形の家具、ベンチや収納庫など、特定のスペースに合わせて製作することが可能です。
その他、より細かい項目には以下のような工事もあります。
- 仮設工事
- ビルの搬入経路やエレベーター、共用部を傷つけないようシートやクッション材で養生、保護する工事です。
- 解体工事
- 居抜きオフィスへの入居やレイアウト変更のとき、既存の内装を解体する工事です。
- 内装仕上げ工事
- 床、天井以外にも壁面のクロス(壁紙)やシート、その他エントランス壁面への装飾を施す工事です。
- 空調設備工事
- 空調機器(エアコン)の移設・増設に伴う工事です。設備工事に分類されるケースもあります。
- 防災設備工事
- 個室を作る際に天井部に必要となる設備(煙感知器や非常用照、スプリンクラー等)の移設・増設に伴う工事です。設備工事に分類されるケースもあります。
- 衛生設備工事
- トイレや給湯室など水回りの設置に伴う工事です。設備工事に分類されるケースもあります。
- 電気工事
- レイアウトにより各デスクへ床下コンセントの増設や、間仕切工事に伴い照明(蛍光灯)の移設・増設が発生する場合の工事です。通信設備工事に分類されるケースもあります。
- 諸経費
- 業者により記載方法が異なりますが、現場作業に必要となる費用、資材運搬・搬入費や現場管理費等です。数週間にわたる大型工事となれば、諸経費もある程度金額がかかります。あらかじめ諸経費の内訳を確認しておくと良いでしょう。
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上記の工事以外に、必要な資材や機器、設備の費用が加わります。見積りを提出する業者により項目の表現はさまざまですので、気になる項目や不明な点は遠慮なく聞きましょう。
オフィス内装工事の費用を抑えるための重要ポイント
「予算内で効果的なオフィス内装工事を行いたい」「やっぱり費用はできるだけ抑えたい」そんな方のために、内装工事の費用をおさえるための重要なポイントを3点お教えします。
① ワンストップで対応可能な業者の選定
設計・図面作成~デザイン提案~各種工事実施まで、ワンストップで対応可能な業者を選定しましょう。依頼する項目が多ければ多いほど、金額の融通も効きやすくなります。
設計業者、内装工事業者、設備工事業者などそれぞれの専門業者に依頼する方法もありますが、工事内容の変更が必要になったとき複数業者への共有・伝達は時間を要するほか、認識の相違が起こってしまうリスクが高まります。窓口を1本化しておけば、認識の相違は最小限に抑えることができます。

② 内装のグレードを見直す
理想のオフィスは、あらゆる方法で作り出すことができます。コストダウンが必要となった場合は、イメージしたデザインをすぐに諦めてしまうのではなく、まずは内装材のグレード変更を検討しましょう。
例えば以下のようなコストダウンのアイデアがあります。
ex)エントランス壁面へのタイル類の装飾
タイルに類似したデザインのクロス(壁紙)で仕上げる
ex)エントランスの発光サイン
アクリル切り文字のサインを設置し、ダウンライトや間接照明等でサインを照らす
どうしても見た目の違いは少なからず出ますが、元々のイメージと仕上がりがかけ離れたものにはなりません。その他にも仕様やグレードを変更することによりコストダウンのアイデアはさまざまな箇所で考えられます。業者によく相談し、進めていくのが良いでしょう。
③ 複数の業者から見積りを取る
見積りの取得にあたって、重要なポイントになるのが複数の業者から見積りを取ることです。特に内装工事を行うのがはじめてで、自分で業者を探す場合、相場感を把握するためにも1つの業者ではなく、3社ほど相見積もりを取ることをおすすめします。
見積り項目に差が無いよう、工事項目や仕様は、各業者に同じ内容を依頼します。まずは同じ仕様の見積りを取得後、全体費用の比較はもちろんのこと、材料費や諸経費に大きな差が無いか、しっかりとチェックを行いましょう。
見積りだけでなく、レイアウト図面の正確性やレスポンスの速さ、対応力など、業者により違いが出ます。自社に適しているかどうかの対応を見極めるためにも、複数の業者へ依頼するのが得策です。
まとめ:オフィス内装工事費用の重要ポイント
この記事でお伝えしてきたことのポイントを整理します。
- 内装工事の費用相場:一般的な相場は坪単価10~30万円、弊社の平均坪単価は10~15万円前後
- 費用差が出る3つの理由:仕上がりイメージ・内装グレード・ビル仕様により費用に差が出る
- 見積り項目の確認:内装工事の見積り項目は業者によりさまざま、不明な点は遠慮せずに聞く
- 費用を抑える3つのポイント:
1. ワンストップ対応可能な業者を選定する
2. 内装のグレードを見直す
3. 複数の業者から相見積もりを取り、しっかり比較を行う
限られた時間と予算を最大限に活かして、理想のオフィスを実現しましょう。
オフィスバスターズデザインは内装工事を通じて、働きやすいオフィス環境づくりをサポートしています。オフィス移転やオフィスリニューアルにともなう内装の設計から工事までワンストップで行います。内装工事をご検討されている場合はお気軽にお問合せください