2019.06.24

システム天井と在来天井の違い

システム天井と在来天井の違い

ふとした時に目に入る天井ですが、素材や工法によってデザイン性はもちろん、機能性や安全性に違いがあります。今回は、主にシステム天井や在来天井とはどのようなもので、それぞれの仕上げ工法や素材にどのようなメリット・デメリットがあるのかについて説明いたします。

天井の種類と特徴

天井には大きく分けて『システム天井』『在来天井』『スケルトン天井』の3種類があります。『システム天井』にはさらに、グリッド型とライン型があります。それぞれのメリット、デメリットを紹介いたします。

グリッド型システム天井

オフィスデザイン事例 アルトデザイン株式会社様 リフレッシュルーム グリッドシステム天井
オフィスデザイン事例 アルトデザイン株式会社様(東京都中央区)

グリッド型システム天井とは、天井の下地材が格子状に組まれ、そこに仕上材や照明等が600mm~640mmのパネルごとにはめ込まれている天井です。

メリット
・天井パネルや照明器具などを部分的に交換することができるので、メンテナンスがしやすい。
・オフィスのレイアウトを比較的自由に変更することができる。
・地震時にライン型システム天井よりも仕上材が落下しにくい。
(*さらに大きな揺れに強いタイプもあり、用途に合わせて選択可能。)

デメリット
・吸音性が低い。
・基本的に間仕切りをグリッドに沿って設置する必要がある。
・地震時に仕上げ材が落下するリスクがある。

ライン型システム天井

オフィスデザイン事例 株式会社ホワイトプラス様 リフレッシュルーム ライン型システム天井
オフィスデザイン事例 株式会社ホワイトプラス様(東京都品川区)

ライン型システム天井は、天井の仕上げ材と、照明器具やスピーカーなどの天井設備が一体化したものが、ライン状に配置されているのが特徴です。

メリット
・機器類の位置を変えることができるので、ある程度柔軟にレイアウト変更できる。
・照明がラインになっているので、机上の照度を平均化できる。

デメリット
・照明器具が組み込まれているので、向きを変えることが難しい。
・大地震などの揺れに弱く、グリッド型システム天井よりも大きなパネルが落下する恐れがある。

在来天井


オフィスデザイン事例 株式会社Artner様

在来天井とは、天井の骨組みに石膏ボードや岩綿吸音板などの仕上材を張る工法です。天井の仕上げ工法としては比較的簡単で、最も普及しているため、在来工法と言われています。

メリット
・普及率が高いので、材料費が安い。
・石膏ボードにクロスや塗装を施すことができるので、デザインの選択肢が広い。
・システム天井よりも遮音性が高い。
・防火性に優れている。

デメリット
・照明・エアコン・パーテーションなどの移設が難しく、レイアウト変更しにくい。
・水回りの使用に向かない。

スケルトン天井


オフィスデザイン事例 株式会社Core様

スケルトン天井とは、天井材を取り払い、コンクリートや配管などがむき出しになっている天井のことです。

メリット
・ガレージや倉庫のように、おしゃれで開放感のある仕上がりになる。
・天井が低いオフィスでも高さを確保できる。
・むき出しになったモルタルに塗装を施し、垢抜けた空間を演出できる。

デメリット
・工事のコストがかさむ。
・空調効率が悪い。
・音が反響しやすい。

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天井素材の種類と特徴

ここでは、天井の仕上げによく使われる素材の岩綿(ロックウール)化粧吸音板と化粧石膏ボードについて紹介いたします。

岩綿(ロックウール)化粧吸音板

無機質繊維の岩綿(ロックウール)を主原料として板状に成型し、表面仕上げをした天井材です。吉野石膏グループの製品である「ソーラトン」などが有名です。吸音性・断熱性・防火性などに優れており、快適な環境づくりにおすすめの素材です。オフィスビルはもちろん、商業施設や集合住宅などに幅広く使われています。

一方で、施工に関しては、直張りを行う際にビスで天井下地に埋め込む必要があり、工事の手間がかかるうえに見た目があまりよくないというデメリットもあります。

化粧石膏ボード

オフィスデザイン事例 株式会社Artner様 リフレッシュルーム 化粧石膏ボード貼り天井
オフィスデザイン事例 株式会社Artner様(東京都杉並区)

通常の石膏ボードは仕上げにクロス張りや塗装仕上げをしますが、「化粧石膏ボード」の場合は、表面処理が済んでいるのでそのまま天井に張ることができます。よく知られているのは、吉野石膏の「ジプトーン」です。
特徴はトラバーチン模様(縞状の小さな穴があるトラバーチンという石灰岩の表面を模した模様)のデザインです。前述のソーラトンに比べると、模様が少し粗い印象です。吸音性にも優れています。

下地に木ネジやビスを使って留める直張りタイプのボードなので多少見た目は損なわれますが、コストダウンと工期短縮が可能です。事務所、店舗、学校や病院といった公共施設など、様々な建物の天井に幅広く使用されています。

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